昨日はカルチャータウン広島校さんでの源氏物語講座でした。今月のテーマは夕顔巻。
初めて原文で夕顔巻を読んだ時、悲劇への伏線があちこちに散りばめられてること、夕顔の死に向かって不気味さがだんだんと増していくこと、そして物の怪の描写の巧みさに驚き、ゾクッとしました。紫式部は文章が上手いですね。
六条御息所に関しては怖いというよりも哀れだなと感じます。美人で教養があって身分まで高かったら、プライドが高くなるのも当然だと思うんですよね。
夕顔を襲ったのは「廃院に巣くう物の怪」という説もありますが、やはりこれは「六条御息所の生霊」と捉えたほうが物語として収まりが良い気がします。
手に入れるまでは甘い言葉をたくさん囁いただろう光源氏が、深い関係になった途端よそよそしくなり、身分の低い女(夕顔)のほうに夢中になる。六条御息所からしたら傷つきますよね。物の怪になるほど追いつめられてしまう六条御息所の気持ち、私は分かる気がするんです……。
ただ、六条御息所と一緒にいると気が休まらないという光源氏の気持ちも理解できます。物事を思いつめすぎてしまう六条御息所よりも、ただただかわいらしく、従順な夕顔のほうに惹かれるのは男としては当然だろうなと^^;
前東宮が生きていたら、六条御息所は「素敵な貴婦人」として心穏やかに一生を終えられたかもしれませんね……。
次回のご案内↓
テーマ:若紫巻を読む
日時:10月7日(木)10時半~12時
場所:カルチャータウン広島校
(広島市中区宝町2-1フジグラン広島4階)
受講料:1100円/回(税込)
※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具
興味を持ってくださった方はカルチャータウン広島校さんまでお問い合わせください。
090-2820-0740
(10時~20時オープン。日曜祝日はお休みです)
よろしくお願いします。