『源氏物語』を原文で読む

広島市中区・安佐北区で源氏物語講座を行っている講師のブログです

安佐北区にて源氏物語講座を行いました

9月6日と13日にカルチャータウン高陽校さんで源氏物語講座を行いました。普段は第1・3・5月曜日に行っているのですが、今月は第3月曜日が祝日でカルチャータウン高陽校さんがお休みなので、第3月曜日の振替を第2月曜日に行ったのです。

 

今月のテーマは蓬生巻。参加者は体験の方を含めて11名でした。

 

蓬生巻では末摘花巻でヒロインとして登場した末摘花の後日談が描かれます。物語中最大の醜女だけど不器用で純真な末摘花にはファンが多いですよね。私も蓬生巻を読み返して改めて彼女のまっすぐさが愛おしいなと思いました。

 

今回皆さんと一緒に原文で読んだのは以下です。

荒廃した邸で誇り高く生きる末摘花の様子

末摘花と侍従(末摘花の乳姉妹)の別れの場面

 

末摘花の邸の描写が凄いですよね。狐は出るわ、梟は鳴くわ、木霊は住みついてるわ、牛や馬を放し飼いにされるわ…。貧乏すぎて盗賊にも素通りされてしまう始末…。これ、帝の皇子様が遺した邸ですよ。憐れですね…。

 

末摘花と侍従の別れの場面は「女の友情」が描かれていると言ってもいいでしょう。実の姉妹よりも強い絆で結ばれて共に育ってきた二人が離れ離れになる…(侍従の夫が九州に行くことになったので、侍従を連れて行ってしまうのです)。末摘花と侍従の贈答歌は胸を打ちます。

 

「末摘花巻と蓬生巻では末摘花の人物造型に差がありすぎないか?」と指摘する研究者もおられますが、それは私も感じました。末摘花巻はコメディということもあって末摘花は「笑い者」として描かれていますが、蓬生巻の末摘花は凄く立派な姫君に見えます。どちらも私は好きです。

 

来月のご案内です↓

テーマ:関屋を読む
日時:10月4日(月)&18日(月)10時半~12時

場所カルチャータウン高陽校
   (広島市安佐北区亀崎1-1-6フジグラン高陽 別棟グルメアベニュー2階)
受講料:1100円/回(税込)
    ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具

 

興味を持ってくださった方は下記までお問い合わせください。

070-1443-3396
(10時~20時オープン。日曜祝日はお休みです)

 

よろしくお願いします。