『源氏物語』を原文で読む

広島市中区・安佐北区で源氏物語講座を行っている講師のブログです

安佐北区にて継続講座を行いました

4月5日(月)と19日(月)はカルチャータウン高陽校さんで源氏物語講座を行いました。取り上げたのは賢木巻で、参加者は15名でした。

 

原文で読んだのは以下です。

光源氏藤壺の寝所に押し入る場面

光源氏と朧月夜の密会が右大臣に露顕する場面

 

賢木巻といえば、他にも「光源氏六条御息所の野宮の別れ」や「藤壺の出家」など、有名な場面があるのに、その中で敢えて①を選ぶ自分自身に心の中でつっこんだりもしたのですが・・・(笑)。

 

光源氏藤壺の衣と黒髪を引き寄せるこの場面は非常に官能的です。強引に迫られる藤壺はかわいそうなのですが、光源氏の抑えられない恋心が描かれているこの場面が、私はとても好きなのです。

 

講座で取り上げる場面はできるだけバラエティに富んだものにしたいと考えています。時には恋の場面を、時には友情の場面を、時には滑稽な場面を、時には美しい情景が描かれている場面を・・・。予言が書かれた場面や○○論(教育論、物語論など)も積極的に取り上げたいです。真面目な箇所ばかりではつまらないので、今回は敢えてドキドキするような場面を皆さんと一緒に読んでみました。

 

②は有名な場面ですね。「光源氏と朧月夜はけしからんなぁ(笑)」と思ったのですが、朧月夜のような奔放さがあれば、六条御息所は物の怪にならずにすんだし、藤壺も苦しまずにすんだのかなと思ったりもしました。六条御息所藤壺は真面目ですね(そこが彼女達のいいところですが)。

 

私はこの講座で何度も「光源氏は現代人から誤解されていますが、彼はけっこういい人なんですよ!」と訴えてきました。が、賢木巻で、六条御息所と涙の別れをした直後に斎宮(後の秋好中宮)に惹かれている姿を改めて見てしまうと・・・これはさすがに光源氏をどう擁護すればいいのか悩みました(笑)。母にも未練があるけど、若い娘にも興味があるんですか。ひどいですね(笑)。

 

でも「真面目で堅物な男」よりも、「決して完璧ではない男」のほうが物語の主人公としては魅力的かもしれませんね^^

 

来月のご案内です↓

テーマ:花散里巻を読む
日時:月17日(月)10時半~12時
場所カルチャータウン高陽校
   (広島市安佐北区亀崎1-1-6フジグラン高陽 別棟グルメアベニュー2階)
受講料:1100円/回(税込)
    ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具

 

普段は第1月曜日と第3月曜日に講座を行っていますが、5月の第1週は祝日で、カルチャータウン高陽校さんがお休みなので、第3週のみとなります。

 

興味を持ってくださった方はカルチャータウン高陽校さんまでお問い合わせください。
070-1443-3396
(10時~20時オープン。日曜祝日はお休みです)

 

よろしくお願いします。

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