今日は、大学時代に所属していたサークル・源氏物語研究会についての思い出を書こうと思います。
源氏物語研究会は、私のふたつ上の先輩達が教授に声をかけられて立ち上げたサークルです。
しかし『源氏物語』に興味を示す現代っ子は少なく・・・(汗)。私のひとつ上の先輩は誰も入部しなかったそうです。
しかし私は入学早々源氏物語研究会のポスターを見つけ、すぐに初代部長に電話しました。
「源氏物語研究会に入りたいんですが・・・」
「えっ、マジですか!?」
源氏物語研究会に入りたい後輩なんていない。おれ達が卒業したらこのサークルは終わりだ――初代部長はそんな諦めの気持ちを抱いていたのでしょう。私の電話にものすごく驚いていました。そして私の入部を大歓迎してくれました。
その後、私の同期や私のひとつ上の先輩達も入部してくれたので、細々とではありますが、私が2代目部長に就任した後(当時、私は2年生)も和気あいあいと活動ができていました。
しかし、楽しい時間は長くは続きませんでした。ふたつ上の先輩達が卒業を控えた頃、同期やひとつ上の先輩達まで、事情があって退部してしまうことになったのです。
私はひとりぼっちになってしまいました。活動人数が4人以上いないと、サークルとして大学に認めてもらえません。源氏物語研究会が大好きだった私は落ち込み、涙する毎日を送りました。
しかし。捨てる神あれば拾う神あり。
初代部長達が卒業した後、次年度になると同時に(当時、私は3年生)、短大から編入してきた同期や、新1年生達が入部してくれました。源氏物語研究会は息絶える寸前で蘇りました。
そこからはまた楽しい時間が復活しました。年々入部希望者が増えたため、私は卒業後も、年の離れた後輩達と交流することができました。
残念ながら創部10年目に最後の部員が卒業したため源氏物語研究会は廃部となってしまったのですが、今も源氏物語研究会のメンバーとは連絡を取り合っています。私の大切な仲間達です。源氏物語研究会を立ち上げようと提案してくださった教授とは一番密な交流があります。私の大切な師匠です。
文学の勉強はひとりでもできます。本を読むだけでたくさんの知識を得ることができます。
でも・・・私は、文学仲間といろいろ意見を交わすこと、これも大事なことだと思っています。
『源氏物語』を読んでどう思った? どの場面が好き? あー、いいよね、そこ。素敵だよね。
どの登場人物が好き? どの登場人物が嫌い? あー、分かる。1000年経っても人間って変わらないよね。
そうやって話せる仲間がいること。これはとても幸せなことだと思うのです。
だから、今回、私は「広島市で『源氏物語』を教えたい」と思い立ちました。『源氏物語』仲間を増やし、語り合いたいんです。
私の夢は新しい源氏物語研究会を立ち上げ、公民館などで活動することです(公民館にかけあってみたのですが、ひとりでは申請できないそうです・・・。だからまず『源氏物語』仲間を広島市で作りたいなぁと思っています)。月に1回か2回、皆で集まって『源氏物語』を原文で読み、感想を話し合えたら・・・すごく楽しいだろうなと思います。
大学の源氏物語研究会のメンバーは、全員が「『源氏物語』大好き♡」ではありませんでした。「『源氏物語』のことはよく分からないけど、興味があるから入部してみた」という人も半分以上いました。
現時点で『源氏物語』の内容を知らなくても全然かまいません。
1000年前の文学が現代に残っているって素晴らしいことだと思いませんか? どんな文学なのか、一緒に読んでみませんか?
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