『源氏物語』を原文で読む

広島市中区・安佐北区で源氏物語講座を行っている講師のブログです

安佐北区にて源氏物語講座を行いました

2020年2月に開始したカルチャータウン高陽校さんでの源氏物語講座が、このたびめでたく2周年を迎えました。いよいよ3年目に突入ということになります。

 

しかしまだ20帖までしか読んでいなんですよね…。源氏物語は全部で54帖ありますから、まだ半分もいっていません。

 

改めて「源氏物語は長編なんだな~」と実感します。そのおかげで講座がまたまだ続けられるんだと思うと嬉しいです^^

 

 

今月の講座は7日と21日でした。参加者はコロナの影響で欠席の方も多かったので、7名。読んだのは朝顔です。

 

今回原文を取り上げたのは以下の場面です。

光源氏朝顔の君の噂を聞き、紫の上が苦悩する場面

藤壺の死霊が光源氏の夢枕に立つ場面

 

十代の頃は紫の上が明石の君に嫉妬している場面ばかりが目について「紫の上ってあまり好きじゃないな~。私は黙って耐える明石の君のほうが好き」と思っていたのですが、大人になると紫の上の境遇の不安定さが胸に迫ってくるようになり、「ああ、やっぱり源氏物語のヒロインは紫の上だ」と思うようになりました。

 

紫の上は女三の宮が降嫁したことでとても苦しみますが、それをきっかけに人間として大きく成長しますよね。

 

千年も前に、「女の生き方」をテーマにあれだけ成熟した文学を生み出した紫式部は天才だと思います。

 

雪まろばしを眺めながら光源氏が紫の上に女性評をしますが、あのシーンは、なんというか夫婦の擦れ違いっぷりが凄いですね^^; 光源氏も紫の上も会話の端々で駆け引きしてるし。夫の女性遍歴を聞かされた妻はどんどん気持ちが冷めていくのに、夫は呑気に「紫の上はやっぱり藤壺様に似ていてかわいいなぁ」とか考えてる(そして藤壺の死霊に「私のことを話すなんて…!」と怒られる)。

 

あさきゆめみし』のこの場面の二人はほのぼのとした感じで会話を終えていますが、原文ではそんなことないですね。女三の宮事件への伏線はこの辺りから貼られていたってことでしょうか…。やはり紫式部は凄い。

 

 

次回のご案内です。

テーマ:少女を読む
日時:月7日(月)&14日(月)10時半~12時

場所カルチャータウン高陽校
   (広島市安佐北区亀崎1-1-6フジグラン高陽 別棟グルメアベニュー2階)
受講料:1100円/回(税込)
    ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具

 

普段は第1&第3月曜日に講座を行っていますが、3月は第3月曜日が祝日のため、第2月曜日に振り替えさせていただきます。

 

 

また、新規受講者様向けに、3月より新しい講座を持たせていただくことになりました。月曜日の講座を2年遅れで追いかける形で、第2金曜日に行います。

 

※新『源氏物語』を原文で読む

テーマ:源氏物語概論
日時:月11日(金)10時半~12時

場所カルチャータウン高陽校
   (広島市安佐北区亀崎1-1-6フジグラン高陽 別棟グルメアベニュー2階)
受講料:1100円/回(税込)
    ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具

 

興味を持ってくださった方は下記までお問い合わせください。

070-1443-3396
(10時~20時オープン。日曜祝日はお休みです)

 

よろしくお願いします。