『源氏物語』を原文で読む

広島市中区・安佐北区で源氏物語講座を行っている講師のブログです

安佐北区にて源氏物語講座を行いました

2020年2月に始まったカルチャータウン高陽校さんでの源氏物語講座がめでたく1周年を迎えました。講座開始直後にコロナに見舞われ、4月と5月は休校になったりもしましたが、それでも無事に続けてこられたことを嬉しく思います。

 

今月の講座ではある受講者様よりとても嬉しい言葉をいただきました。

 

この一年、コロナで思うように出かけられず、息苦しい毎日を送っていますが、月に一度この講座に参加することが生きがいになっています

 

胸がじーんとしました。ありがとうございます。私にとってもこの仕事が生きる支えです。皆様に楽しんでいただけるよう、これからも精進してまいります。

 

 

今月読んだのは花宴巻で、参加者は体験に来てくださった方々を含めて12名でした。

 

藤原俊成が「花宴巻はことに艶なる物なり」と言っている通り非常に華やかで美しい巻です。もちろんコメディではないのですが、受講者様方は結構笑われていました。

 

1.「弘徽殿は戸締りしていなくて不用心だなぁ。このようなことから男女の間違いが起きたりするものなのに・・・」と思いながらちゃっかり弘徽殿に足を踏み入れる光源氏

 

2.朧月夜を廂の間に連れ込んで「私は何をしても許される身なのですから、人を呼んでもどうにもなりませんよ。だから静かにしていらっしゃい」と言い放つ光源氏

 

3.忍び込んできた男が光源氏だと知って「あの源氏の君ならまあいっか」と胸を撫でおろす朧月夜。

 

4.情交の後、「相手が人妻だったらもっと面白かったのにな~」などと不埒なことを考える光源氏

 

光源氏の性格って面白いなと思います。とても千年前のキャラだとは思えない。私は好きです。物語の主人公としては堅物よりもこういう型破りな人のほうが面白いんじゃないかなと思います。

 

今回皆さんと一緒に原文で読んだのは

光源氏と朧月夜が出会う場面

光源氏と朧月夜が再会する場面(巻末)

です。

 

花宴巻は短いので、どの場面を取り上げるか、迷うことはなかったです。

 

今回は時間が少し余ったので、「宇治十帖古跡巡り」と題したレジュメも皆さんにお配りしました。京都府宇治市に点在する十個の古跡を中心に、宇治市の観光名所を御紹介したんです。

 

たまにはこういうリラックスした状態で聴ける感じのお話もしたいなと思っています。

 

 

来月のご案内です↓

テーマ:葵巻を読む
日時:3月1日(月)&3月15日(月)10時半~12時

   ※1日と15日は同じ内容です
場所カルチャータウン高陽校
   (広島市安佐北区亀崎1-1-6フジグラン高陽 別棟グルメアベニュー2階)
受講料:1100円/回(税込)
    ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具

 

葵巻は『源氏物語』の中でも有名な巻のひとつですね。

 

そして次回の単発講座の御案内です↓

テーマ:平安時代の葬送
日時:3月29日(月)10時半~12時

場所カルチャータウン高陽校
   (広島市安佐北区亀崎1-1-6フジグラン高陽 別棟グルメアベニュー2階)
受講料:1100円/回(税込)
    ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具

 

平安時代はどんなお葬式をしたのか。どんな方法で埋葬したのか。遺された人々はどんな哀傷歌を詠んだのか等について、『源氏物語』の記述に触れながらお話したいと思います。

 

葵巻で葵の上が亡くなりますが、時間の関係上、継続講座のほうで平安時代の葬送について詳しく触れることは難しいので、良いタイミングで単発講座を行うことができて良かったです。

 

興味を持ってくださった方はカルチャータウン高陽校さんまでお問い合わせください。
070-1443-3396
(10時~20時オープン。日曜祝日はお休みです)

 

よろしくお願いします。 

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