『源氏物語』を原文で読む

広島市中区・安佐北区で源氏物語講座を行っている講師のブログです

安佐北区亀崎で第5回源氏物語講座を行いました

今までは毎月第3月曜日に行っていた源氏物語講座ですが、「コロナ対策のため少人数制の講座にしましょう」というお話があったので、今月からは第1月曜日と第3月曜日に行うことになりました。

 

8月3日(月)と8月17日(月)の講座には、計9名の受講者様が参加してくださいました。

 

1時間半ずーっと真面目な講義というのも肩が凝るので、最初に『源氏物語』関連の小話(書籍や映画の紹介など)をするようにしています。

 

今回皆さんにお見せしたのは、大和和紀さんによって描かれた「あさきゆめみし絵巻」です。

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大和和紀さんの原画はとても美しいので、教室が驚きと感動に包まれました。『あさきゆめみし』はもはや芸術作品ですね。

 

今月読んだのは帚木巻です。

 

かの有名な「雨夜の品定め」はとても長いので、現代語訳をすべてレジュメに載せるわけにもいきません。でも現代にも通じるような「男性から見た、理想の女性像」が語られていて興味深い部分なので(千年経っても人間の本質は変わっていないようですね)、要約する形で受講者様に紹介しました。

 

今回原文で読んだのは

頭中将と常夏の女(後に光源氏の恋人になって「夕顔」と呼ばれる女性)の対面

光源氏と空蝉の逢瀬

の場面です。

 

改めて、光源氏と空蝉の情交の場面は凄いなと思いました。襖の向こうには中将の君(空蝉の女房)が控えているわけですよ・・・。なんだか官能小説のようですね。

 

中将の君の存在を近くに感じながら、不本意ながらも不倫してしまう空蝉の気持ち・・・。

女主人の危機に直面しているのに(きっと空蝉の声も聞こえたでしょう)、何もできない中将の君の気持ち・・・。

 

こんな危うい状況でも(こんな状況だからこそ?)光源氏は燃えてるんだろうなぁ・・・^^;

 

光源氏が空蝉を自分の寝所に連れて行く時、中将の君に言った言葉が凄いですよね。「朝になったらお迎えにまいれ」って^^;

 

若い頃の光源氏は傲岸不遜ですね。帝の皇子として生まれ、輝くばかりの美貌を持ち、何でもできる天才児・・・。ずっとちやほやされて育っているのでこういう性格になるのも致し方ないと思います。

 

光源氏きらーい」という方も多いですが・・・私は光源氏好きなんです。

 

そりゃ、私も、現代の17歳の少年が人妻を抱き上げて「朝になったらお迎えにまいれ」なんて言い放ったら、「おいおい、キミは今までどんな人生を送ってきたんだい?^^;」と呆れますよ?

 

でも光源氏は千年前の人ですから。現代の価値観に当てはめて批判するのは違うと思うんです。

 

また、『源氏物語』はフィクションですから。物語の主人公としては「朝になったらお迎えにまいれ」などと言うキャラクターがいてもいいんじゃないかな、と思うんです。真面目で優等生なキャラクターばかりでは、物語が面白くないですからね。

 

来月は空蝉巻を読みます。空蝉巻は短いので、講座の後半は番外編という形で別のお話をする予定です。ちなみに第3月曜日は祝日でカルチャータウン高陽校さんがお休みなので、来月は「第2月曜日に振り替え」という形になります。

 

 

来月の御案内↓

テーマ:空蝉巻を読む
日時:月7日(月)9月14日(月)、いずれも10時半~12時(※7日と14日は同じ内容です)
場所:カルチャータウン高陽校
   (広島市安佐北区亀崎1-1-6フジグラン高陽 別棟グルメアベニュー2階)
受講料:1100円/回(税込)
    ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。
持参物:筆記用具

 

興味を持ってくださった方はカルチャータウン高陽校さんまでお問い合わせください。
070-1443-3396
(10時~20時オープン。日曜祝日はお休みです)

 

 

 また、安佐南区上安でも同じ内容の講座をしておりますので、こちらのほうがアクセスが良い方は下記までお問い合わせください。


日時:第3木曜日10時半~12時
場所:デザインスタジオBHM
   (広島市安佐南区上安2-5-25-301)
受講料:1100円/回(税込)
持参物:筆記用具

連絡先:082-559-589
    yumeno_ukihashi1008@aol.com

 

よろしくお願いいたします。